「ダメ・ゼッタイ」SNSの危険性と市販薬の正しい使い方

こんにちは、薬剤師兼心理カウンセラーの本庄尚央です。
今回も前回に引き続き、薬物乱用の防止についてお話ししたいと思います。
特に、身近なSNSの危険性と、薬局やドラッグストアで購入できる市販薬の正しい使い方について解説します。

身近なSNSが薬物乱用の温床に

SNSは、私たちの生活に欠かせないツールとなっています。情報の共有やコミュニケーションに役立つ一方で、薬物乱用に関する情報も簡単に手に入るようになっています。以下のような危険があります。

薬物の入手先情報の共有: SNS上で薬物の入手先や効果について情報が共有されていることがあります。特に若者は、好奇心から試してしまうことが少なくありません。
危険な使用方法の推奨: 市販薬の過剰摂取や用途外の使用方法が「トレンド」として広まることがあります。例えば、「○○シロップを大量に飲むとハイになれる」などの誤った情報が拡散されることがあります。
プレッシャーと影響力: インフルエンサーや友人が薬物を試している姿を見て、自分も試してみたくなるというプレッシャーが生じます。

市販薬も用途外で使用すると乱用に

薬局やドラッグストアで手軽に購入できる市販薬も、正しい用途で使用しないと薬物乱用に該当します。
最近薬物乱用防止の観点からドラッグストアで薬を買うときに、薬剤師や登録販売者から色々確認されるようになったと思いませんか？
これは厚生労働省から薬物乱用防止のため、使用方法や正しい使い方を確認するように通達が出ている為です。
適正に使用している人にとっては鬱陶しく思うかもしれませんが、大丈夫だと思っていたが実は危険だったということもありますのでしっかりと確認してもらいましょう。
以下に、具体的な例とその危険性を挙げます。

咳止めシロップの乱用: 前述の通り、咳止めシロップに含まれるデキストロメトルファン（DXM）は、高用量摂取で幻覚作用を引き起こします。SNSで広まる「ロボトリッピング」という行為は非常に危険です。
鎮痛薬の過剰摂取: 鎮痛薬（例：アセトアミノフェンやイブプロフェン）の過剰摂取は、肝臓や腎臓に深刻なダメージを与える可能性があります。推奨量を守らないと、急性肝不全や腎不全を引き起こすことがあります。
ダイエット薬の乱用: ダイエット薬の過剰摂取は心血管系に負担をかけ、心拍数の増加や血圧の上昇を招くことがあります。特にエフェドリン系の薬品を含む製品は危険です。

正しい情報と使用方法の徹底が重要

薬物乱用を防ぐためには、正しい情報と使用方法を徹底することが必要です。

医師や薬剤師に相談: 市販薬を使用する際には、必ず医師や薬剤師に相談し、指示を守りましょう。
SNSの情報に注意: SNSで広まる情報は必ずしも正確ではありません。疑わしい情報には注意し、公式の医療情報を参考にしてください。
正しい用量と使用法を守る: 市販薬の用量と使用法は必ず守りましょう。過剰摂取や誤用は健康に重大な影響を及ぼします。

まとめ

SNSの普及により、薬物乱用の危険性が身近に迫っています。しかし、正しい知識と使用方法を守ることで、その危険を回避することができます。薬局やドラッグストアで購入できる市販薬も、適切に使用することが重要です。皆さんの健康を守るためにも、医師や薬剤師のアドバイスをしっかりと受け入れ、安全な生活を心がけましょう。

最後に薬嫌いな私の薬の選び方として、体調を崩した際にターゲットとなる医薬品以外の余計な成分を極力飲まないようにしています。
特に総合感冒薬はすべての症状が当てはまるとき以外は絶対に飲みません。
基本は自己免疫を信じ、良質な食事と睡眠を基本としていますが、一部症状が残ってしまう時などはやむなく薬に頼ることもあります。
余計な薬を飲みたくない場合には薬剤師や登録販売者に相談しましょう。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

私が調子が悪い時にお世話になっている薬をいくつか紹介しておきますので参考にしてみてください。